からだにやさしいレーザー
当院では2006年から、半導体レーザーを用いて血管を遮断しております。
レーザーの導入により、お腹に糸を残さず止血を実施できるようになりました。
レーザーには痛みを緩和する効果もあり、従来の方法よりも安全でからだにやさしい手術が可能です。
*レーザー料金は別途追加となります。
臨床応用も広がり、獣医療での治療の適応やプロトコル等も活発に研究が進んでいます。
外部リンク:日本レーザー獣医学研究会 (vet-laser.jp)
レーザーによる去勢手術・避妊手術のメリット
従来は、卵巣・睾丸を切除する際には縫合糸を使用していましたが、まれにその縫合糸を生体が異物として捉えて反応し、肉芽腫(腫瘍のように大きく腫大する)を形成することがあります。
その結果、尿管を圧迫して水腎症を引き起こしたり、腸を圧迫して腸の狭窄を起こしたりする症例が認められるようになりました。
2008年には東京大学から縫合糸反応性肉芽腫について疫学、治療、および長期予後を臨床的に解析した論文が発表されています。
卵巣子宮摘出後に縫合糸反応性肉芽腫が疑われた犬22症例における長期予後と併発疾患の臨床的解析(獣医麻酔外科学雑誌;2008年39巻2号p.21-27:千々和 宏作, 西村 亮平, 中島 亘, 大野 耕一, 佐々木 伸雄)
縫合糸によるこういった反応を防止する目的で、当院では去勢手術・避妊手術でのレーザー使用をお勧めしております。
ワンちゃんの去勢手術(オス)について ワンちゃんの避妊手術(メス)について
ネコちゃんの去勢手術(オス)について ネコちゃんの避妊手術(メス)について
また、止血機能に不安があるワンちゃんネコちゃんの場合は、少しずつ確実に止血しながら手術を行えるようにレーザーを使用させていただいております。