犬フィラリア症は、フィラリア幼虫を保有している蚊が犬の血液を吸血することで、蚊の中のフィラリア幼虫が犬の体内へと移り、感染します。
毎年、フィラリアの検査は5月に実施しています。
フィラリアにはいつ感染するのか
蚊は、気温15度以上で吸血活動を開始します。
温暖化の影響もあり、年間の平均気温も上がってきておりますが、
千葉県では、4月~11月の間、気温15度以上を観測しています。
したがって、この4月~11月が蚊の吸血期間、すなわち、フィラリアに感染する可能性がある期間となります。
予防薬の投与のタイミング
予防薬の投与開始:蚊が飛ぶようになってから1カ月後
予防薬の投与終了:蚊がいなくなってから1カ月後
蚊の吸血活動期間が、4月~11月ですので、
フィラリア予防期間は、5月~12月の間となります。
なぜ、1カ月後に投与するの?
蚊に刺されて犬の体内にフィラリア幼虫が入り込むと、3~10日後に幼虫は脱皮して移行幼虫となります。
予防薬は、この移行幼虫を駆除することができます。
この段階で薬を飲ませないと、移行幼虫は50~70日後にさらに脱皮して大きくなります。
そうなると薬が十分に効きません。
月に一度投薬することによって、前の月に感染した犬フィラリアの幼虫を、幼虫が大きくなる前にまとめて駆除するのです。
したがって、毎月定期的に駆虫すること、刺された直後ではなく時間をおいてから投与することが、とても大事です。
1カ月に一度、最後の月まで必ず投薬をお願いします。
予防薬の投与前に検査が必要な理由
フィラリア予防薬は、要指示薬であり、検査が必要とされる処方薬です。
フィラリアに感染している状態で予防薬を飲んだ場合、重篤な副作用が起こるケースが報告されております。
そのため、前の年に確実に予防できたかどうか、フィラリアに感染していないかどうか、
毎年予防薬をはじめて投与する前に、フィラリア感染の有無を検査で確認します。
薬の飲み忘れや、薬の吐き出しなどによって、万が一感染していた場合による事故を防ぐことが目的です。
検査は5月じゃないとダメなの?
フィラリア検査は、前の年にフィラリアに感染しなかったか確認するために行います。
犬の血液中にミクロフィラリアがいないかどうかを血液をとって確認します。
血液検査で感染を確認できるのは、幼虫が成長して血管内にミクロフィラリアが検出されるようになってからになるので、それはフィラリアに感染してから6カ月後くらいになります。
フィラリアに感染する可能性のある最終月が11月ですので、このときまでのフィラリア感染の有無を確認するためには、5月に検査を実施する必要があります。
検査の時期が早すぎると、ミクロフィラリアが血中にまだいない場合があります。
当院でも採用しているフィラリア・ノミ・ダニのおやつタイプの飲み薬
↑ネクスガード・スペクトラ のサイト
当院でも採用してるフィラリアの注射薬
↑フィラリアの注射薬のサイト
その他
一番安価なフィラリアの錠剤はモキシデクチンを採用しています。