お知らせ

ワンちゃん・ネコちゃんがお尻をこすって歩いているときは……

ワンちゃん・ネコちゃんがお尻をこすっている理由としては、肛門近くにある「肛門腺(肛門のう)」という分泌腺がいっぱいになっていることが挙げられます。

また肛門腺はたまっていないけれどお尻をこすったり頻繁になめたり気にしているときは、「条虫」という寄生虫がおなかに寄生している可能性も原因として考えられます。これに寄生されていると肛門部がかゆくなるので、お尻をこするという行動をとることがあるのです。

いずれにしても、こすって歩くことを放置していると傷ができて細菌などによる二次感染が起きてしまいます。
ひどくなると熱が出たり食欲が落ちたり元気がなくなったりしますので、こすっている様子に気づいたら、はやめに対処してあげましょう。

定期的に肛門腺をしぼってあげましょう

肛門腺の分泌物は排便時や興奮時に自然と出るものですが、定期的にしぼってあげないとたまってしまうコもいます。内容物の性状も、サラサラの液状のコもいればドロドロの粘土状のコもいます。

しぼる頻度はそのコによって違いますがだいたい1カ月に1度くらいを目安にして、お尻をこすりはじめる前にしぼるのが理想です。

お尻をこする動作がみられなくても、どんどんたまっていって最終的には肛門腺の袋が破れて穴が開いてしまうこともあります。

たまりやすいコは定期的にお家でしぼってあげるか、むずかしい場合は動物病院やトリミングなどでしぼってもらうようにしましょう。

ノミからうつる寄生虫に注意しましょう

条虫(サナダムシ)という寄生虫の中にはワンちゃんネコちゃんの腸に寄生するものがいて、これに寄生されると肛門部がムズムズとかゆくなります。

肛門腺はたまっている様子がないのにお尻をこすっている動作が見られたときは、もしかしたら条虫がおなかにいるかもしれません。

条虫は通常、少数寄生で症状もとくにないことがほとんどですが、多数寄生になった場合には嘔吐や下痢など腸炎症状を起こすといわれています。

腸に住んでいる条虫は糞便内に虫のからだの一部や虫卵を排出します。なにを排出するかは条虫の種類によって異なります。

からだの一部を出すタイプの場合は排便直後だと米粒より少し大きめのサイズで(動いて見えることもあります)、しばらくすると乾燥して米粒サイズの白いつぶつぶが混ざっていたりすることもあります。
虫卵の場合は顕微鏡検査で確認します。検査で確認するサンプルは糞便のごく一部ですので、虫卵の数が少ないときは一度の検査では見つからない場合もあります。

感染源は条虫の種類によって異なります。
毛づくろいなどで条虫をとりこんだノミ、ハジラミを飲み込むことで感染します。
また、条虫の幼虫がいる屋外の水・ヘビ・カエルなどを飲んだり食べたりすることで感染することもあります。
ノミの駆虫薬、条虫の駆虫薬で治療します。

・ノミは幼虫、卵にも要注意!
ノミは成虫の時期のみ動物に寄生しており、成虫期以外の卵、幼虫、さなぎの時期は動物の周辺で生活しています。
成虫を駆虫したら、再び寄生されることがないようにケージや寝床を定期的に掃除してノミの卵や幼虫を取り除くことが必要です。


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